映演労連フリーユニオンは個人加盟方式のユニオンとして2000年の結成以来多くの労働相談を受け解決を果たしてきました。事案によっては裁判や労働審判など第三者機関の活用や、悪質な経営者に対する社前抗議行動など力わざの解決を試みることもありますが、多くは会社との交渉(団体交渉)を通じた自主的で平和裏な解決がほとんどです。

 サイトで紹介する事例はごく一部の概要ですが典型的なケースでもあります

  1. A社(舞台関係)パワハラと一方的賃金減額の事例
  2. B社(映像制作)契約期間中の解雇と残業代不払いの事例
  3. C社(イベント運営)パワハラと雇い止めの事例
  4. D社(映画製作)雇い止め通知と不正な雇用契約の事例

A社(舞台関係)パワハラと一方的賃金減額の事例

A社に勤務する男性2名(正社員)より職場のパワハラと賃金減額についてユニオンに相談。パワハラ概要のほか、就業規則、賃金明細などをユニオンとして精査。当事者とユニオンで要求内容とりまとめ、A社に団体交渉を申し入れました。
団体交渉にはユニオンの執行部3名と当事者2名とが参加し、具体的な解決案も示しながらA社と交渉を行ったところ、以下の回答を得て解決を見ました。解決に際してはA社とユニオンで覚書を締結し両者で確認しました。
・組合が提起したパワハラ防止規程の導入を行い、再発防止に努める
・減額賃金については減額幅を圧縮したうえ、収益向上に応じた回復の手順を提示する

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B社(映像制作)契約期間中の解雇と残業代不払いの事例

 B社に勤務する男性(1年間の有期雇用)から契約満了一ヶ月前に突然解雇通告を受けたとユニオンに相談。雇用契約書と賃金明細、勤務表を精査したところ、残業不払いの事実も発覚。当事者とユニオンで解雇撤回と残業代の遡及などの要求内容をとりまとめ、B社に団体交渉を申し入れました。
 B社は代理人(弁護士)に交渉を委任し、団体交渉にはB社責任者は不参加でB社代理人のみが出席。代理人は解決案として解雇撤回と不払い残業代を少額ながら上回る解決金を提示し、解決を見ました。
 ・解雇の撤回 但し、雇用契約満了時(一年間)に契約終了する
 ・残業不払いを上回る解決金の支払い

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C社(イベント運営)パワハラと雇い止めの事例

 C社に勤務する男性(アルバイト)から上司によるパワハラと同上司による雇い止めについてユニオンに相談。パワハラの内容を精査し、当事者とユニオンで要求内容をとりまとめ、C社に団体交渉を申し入れました。
 交渉にはC社の社長が自ら出席。当事者の言い分を聞き入れ、その場で合意書を締結し雇い止めも撤回されました。
 ・行き過ぎた指導があったことを認め謝罪するとともに、再発防止に努める
 ・アルバイト登録を復活し、勤務の継続を認める

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D社(映画製作)雇い止め通知と不正な雇用契約の事例

 D社に勤務する女性(一年更新の請負契約)から今年度の契約更新限りとする雇い止め通知についてユニオンに相談。過去の請負契約書とこれまでの勤務実態を精査したところ、形式上は請負(個人事業主扱い)ながら労働の実態は雇用関係(偽装請負)にあることが判明。当事者とユニオンで雇用契約への切り替えと10年以上繰り返し更新した雇用関係の一方的な雇い止め撤回などの要求内容をとりまとめ、D社に団体交渉を申し入れました。
 交渉に対応した人事部長は直ぐに不更新条項(雇い止め)の削除に合意しましたが、偽装的な請負契約の改善については認識の違いを理由に拒否。ユニオンは諦めることなく団体交渉を継続し、2年経過後に雇用契約への切り替えをD社に認めさせました。
 ・契約の不更新条項を撤回
 ・請負契約から雇用契約へ切り替え

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