エースカンパニー残業代未払事件

 2017年10月12日に東京地裁に申し立てていた労働審判事件ですが、同年12月25日の第2回期日にて和解が成立し、円満に解決を迎えることができました。

本事件へのご支援ご協力に心より感謝申し上げます。

アニメ産業に今なお蔓延(はびこ)る長時間労働と残業代不払い

 日本アニメの制作本数は国内の制作能力を既に超えているといわれており、放映日までに作業が追いつかないといった緊急事態がしばしば生じています。そのため、労働現場へのしわ寄せとして深夜におよぶ長時間労働が常態化しています。しかも、多くのアニメプロダクションは労基法違反あるいは悪質な労基法逃れ(非雇用型=請負契約※1)で最低賃金にすら及ばない劣悪な労働条件を強いています。これに耐えられない若手アニメーターが業界を去ることでますます労働力が不足し、結果として多くの作業を海外(中国ほか)に依存しているのが日本アニメの現状でもあるのです。

 映演労連フリーユニオンで受ける事件として海外動仕は2例となりました。それだけアニメ産業の中でも海外動仕は闇が深いのかも知れません。

 職業紹介サイトの美辞麗句に踊らされるアニメ志向の若者が後を絶ちません。採用面接や採用直後に雇用契約書の締結と労働条件の明示を求めましょう。募集内容と異なる、または返事を誤魔化すような会社には就職しないことをお勧めします!

 また、就職情報サイトの記事は印刷するなどして保管しておきましょう。後から募集内容と違う気がする、と思って就職情報サイトに問い合わせても過去記事の閲覧は拒否されます。こうした職業紹介事業の在り方もブラック化するアニメ業界を後押ししています。

 あわせて、労働組合への加入を強くお勧めします。何かあってから裁判を起こすよりも「何かある前に防ぐ!」これこそ最善の策です!

※1労基法逃れ(非雇用型=請負契約)の問題点…アニメーターの多くは個人事業主として働いています。しかし、実際には会社施設内で会社が用意した機材を用い長時間拘束を余儀なくされる労働契約としての実態があります。会社は残業代などの使用者責任から逃れるために敢えて個人事業主の立場をアニメーターに課しているのです。