日本が誇るアニメ産業の現状とは

アニメ産業に今なお蔓延(はびこ)る長時間労働と残業代不払い

 日本アニメの制作本数は国内の制作能力を既に超えているといわれており、放映日までに作業が追いつかないといった緊急事態がしばしば生じています。そのため、労働現場へのしわ寄せとして深夜におよぶ長時間労働が常態化しています。しかも、多くのアニメプロダクションは労基法違反あるいは悪質な労基法逃れ(非雇用型=請負契約※1)で最低賃金にすら及ばない劣悪な労働条件を強いています。これに耐えられない若手アニメーターが業界を去ることでますます労働力が不足し、結果として多くの作業を海外(中国ほか)に依存しているのが日本アニメの現状でもあるのです。

 映演労連フリーユニオンで受ける事件として海外動仕は2例となりました。それだけアニメ産業の中でも海外動仕は闇が深いのかも知れません。

 職業紹介サイトの美辞麗句に踊らされるアニメ志向の若者が後を絶ちません。採用面接や採用直後に雇用契約書の締結と労働条件の明示を求めましょう。募集内容と異なる、または返事を誤魔化すような会社には就職しないことをお勧めします!

 また、就職情報サイトの記事は印刷するなどして保管しておきましょう。後から募集内容と違う気がする、と思って就職情報サイトに問い合わせても過去記事の閲覧は拒否されます。こうした職業紹介事業の在り方もブラック化するアニメ業界を後押ししています。

 あわせて、労働組合への加入を強くお勧めします。何かあってから裁判を起こすよりも「何かある前に防ぐ!」これこそ最善の策です!

※1労基法逃れ(非雇用型=請負契約)の問題点…アニメーターの多くは個人事業主として働いています。しかし、実際には会社施設内で会社が用意した機材を用い長時間拘束を余儀なくされる労働契約としての実態があります。会社は残業代などの使用者責任から逃れるために敢えて個人事業主の立場をアニメーターに課しているのです。


映演労連フリーユニオンで闘おう

 アニメ業界は様々な雇用形態で働く方がいますが労働組合は正社員だけのものと諦めていませんか?まずは相談!
 「アニメ産業で働く皆さん、映演労連フリーユニオンに入りませんか!」ページで詳しく説明がありますので悩んでいる方はクリック!

●映演労連フリーユニオンって?

 改めて「映演労連フリーユニオン」のことを紹介します。

 映演労連(映画演劇労働組合連合会)というのは、松竹労組や日活労組、全東映労連、東映動画労組、大映労組、国際放映労組、舞台芸術家組合などが加盟する、映画・映像・演劇関係の産業別労働組合です。「映演労連フリーユニオン」は、その映演労連が作った個人加盟の労働組合です。

 組合費は年会費15,000円(月1,300円)です。安い組合費ですが、組合員の生活と権利、雇用を守ることには全力で闘う組合です。

 「映演労連フリーユニオン」の綱領や規約もご覧いただけます。

 アニメ産業で働いている皆さん、ぜひとも「映演労連フリーユニオン」にご加入ください!

★「加入申込書」(PDF/81KB)をプリントアウトして氏名等を記入し、映演労連フリーユニオンに FAX してください。

PDF ファイルのご利用には Adobe Acrobat Reader(無料)が必要です。