「映画の自由と真実ネット」発足!

 侵略戦争を美化して国際的な批判を浴びた映画『プライド・運命の瞬間』の公開から一年が経った5月24日、「映画『プライド』を批判する会」の運動を引き継いで、「映画の自由と真実を守る全国ネットワーク」(略称・映画の自由と真実ネット)の発足集会が行われた。

 ネット結成に至る経過報告では、『プライド』の公開と同時に『南京1937』に対する激しい上映妨害が行われ、歴史の真実を守る闘いとともに、映画の自由を守る闘いが必要になったことが強調された。

 「日本映画の闇を推理する」と題する記念講演では、作家の小林久三さんが「日本の映画界は、その始まりからヤクザやアナーキストとの深いつながりがあった」「『プライド』にも闇の人脈が見える」などと推理し、「私たちが愛する日本映画を守るために、力をあわせて闇の介入をはねのけることが重要だ」と訴えた。

 ネット代表委員の一人である映画評論家の山田和夫さんは、今後の行動提起として、会員の拡大と「地方センター」の組織化、情報や意見の集約、定期的な「ニューズレター」の発行などを提起した。

 また山田さんは、『プライド』製作グループが次回作としてインドネシア独立運動を題材にした『ムルデカ(仮題)』の製作を発表していることを報告し、ネットの次のイベントとして、歴史学者の藤原彰さんを講師にインドネシア独立戦争の真実を知る学習会を、8月3日に行うと発表した(場所未定)。

 集会は最後に、以下の「映画の自由と真実を守るアピール」を全員で採択した。

映画の自由と真実を守るアピール

 私たちは今日、「映画の自由と真実を守る全国ネットワーク」を出発させました。

 「映画の自由と真実」がいまほど危機にさらされ、私たちを憂慮させているときはないからです。

 1年前に公開された映画『プライド〜運命の瞬間〜』は、戦後半世紀を経てはじめてと言っていいほど、歴史の真実に背を向けたものでしたが、その公開と併行して「歴史の真実」に迫る中国映画『南京1937』の上映は、右翼による激しい暴力的な妨害に直面しました。その右翼の街宣車に『プライド』のポスターが貼られていたことが示すように、「歴史の真実」を踏みにじる力と「映画の自由」を押しつぶそうとするものとは、完全に表裏一体を成しています。

 しかも私たちの前には、もっともっと大きな危険が迫っています。いみじくも「戦争法案」と呼ばれる「ガイドライン関連法案」は、日本国憲法の第9条を蹂躙して、アメリカの戦争に日本が参戦する法案です。憲法の破壊は、つねに「真実」を求める「自由」の権利を完全に奪い去ります。『プライド』のような映画は、「表現の自由」を口実に製作を強行しましたが、その「表現の自由」そのものを墓場に送り込む憲法破壊を推進する文化的道具です。

 そして『プライド』の続編製作すら用意されているとき、「映画の自由と真実」を愛するすべての人たちは、もう黙視することは出来ません。

 私たちは、「ガイドライン法案」や憲法改悪を阻止しようとするすべての仲間とともに、「映画の自由と真実を守る全国ネットワーク」の運動に全力をあげます。

 私たちの趣旨に賛同する仲間の積極的参加を、心から期待します。

 1999年5月24日

映画の自由と真実を守る全国ネットワーク

5.24発足集会


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