uploaded on 16dec./2003.
【大会スローガン】
怒れ、映演労働者!
映演労働者の生活と権利を守るために
映演産業の危機を打開するために
平和と自由を守るために
新たな運動を起こそう!
私たち映演総連は去る10月16日文京シビックホール会議室に於いて第52回定期大会を開催しました。無法なイラク戦争に対し直ちに支持を表明する小泉政権の一方で、長期化する景気の低迷は打開されず、一方的リストラ・失業・医療制度改悪などの国民負担は増す一方にあります。文化産業でもある私たちの職場は、経済の不透明感の余波を余儀なくされ、個々の闘いも苦戦を強いられてきました。
そうした厳しさにあって、ようやく日本映画に対する公的支援が具体化の兆しにあります。かねてから組合が要求していた現場労働者の待遇改善について実態調査の開始を明言するなど画期的な提起がなされた背景には、私たち映演総連が担ってきた運動の蓄積を忘れることはできません。だからこそ、日活のリストラ・労働者犠牲の撮影所移転や中央興業の労組結成に至る就業実態など、こうした文化産業に対する機運に水を差すような理不尽経営を容認することはできません。
映演総連の第52回大会では、前述したような経過を十分な討議の上に総括し、第52期の役員を選出するとともに、産別運動の一層の強化を中心とした運動方針を確立しました。【映演総連 第52期 おもな役員】
中央執行委員長 高 橋 邦 夫 (全東映労連)
中 央 事務局長 梯 俊 明 (松竹労組)
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ほか、執行部・会計監査・顧問以 上
大 会 宣 言
本日、私たちは第52回定期大会を開催し、活発な議論を経て1年間の闘いを総括するとともに厳しい情勢を分析し、新たな運動方針を確立した。
この一年は映演労働運動の闘いに加えて平和を希求する闘い、産業政策を巡る闘い、日活の撮影所移転阻止の闘いなど、社会的とも言える運動を構築し勝利に向けて努力を重ねてきた。春闘時の各社交渉も具体的な課題で勝利をし、組織課題では中央興業労組の加盟を得るなど、大きな前進を得ることができた。
しかしながら、私たちを巡る厳しい局面を打破するには至っていない。世界中を席巻した平和を望む圧倒的な声は、米英軍のイラク侵略を止めるには至らず、さらには平和憲法を有する日本が自衛隊の海外派兵問題で揺れている。また、過剰とも感じられる北朝鮮報道などは、ともすれば「備え在れば憂いなし」といった短絡的な誘導の道具に使われかねない。こうした一連の出来事は文化・マスコミ分野に働く私たちにとっても、メディアを論ずる上で憂慮される課題である。むしろ国民的な期待は米国ブッシュ政権に追従することではなく、市民生活に根ざした政策をいかに実施するか、であるはずだ。3万人もの自殺者を容認するかのような国政の無策ぶりを、職場からも追及し、真の改革を求める闘いが求められている。
産業政策では日本映画への公的支援の在り方で活発な議論がなされ、文化庁も12の柱からなる「提言」を発表するに至った。しかし、最も推進すべき経営団体の足並みが揃わないうえ、関係省庁に跨る案件が具体的な前進をはばむなど課題は多い。また、演劇への公的助成の減少傾向やアニメ労働者の劣悪な就労実態などの諸問題について、映演産業の政策論議に現場労働者の声が末席に据え置かれている実態を覆す闘いが求められている。
50年の歴史に甘んじること無く、私たち映演総連は時代を見据えた要求討議と勝利に向けた闘いを忘れてはならない。私たちは本日の大会で、新たな運動方針に基づいて目前にある多くの課題に正面から取り組むことを確認した。
全労連、MIC、地域やあらゆる市民グループとの連帯を強化し、労働者の生活と権利、国民的要求の獲得、平和と民主主義、言論表現報道の自由、憲法擁護に向けて、結集する全組合員の団結を持って闘うことを決意する。
以上、宣言する。
2003年10月16日
映画演劇労働組合総連合 第52回定期大会
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