ニューズレター No.40

(2004.11.15発行)

目次

「映画人九条の会」結成へ!

 今年の夏以来準備が続けられてきた「映画人九条の会」が、いよいよ結成されます。

 大澤豊さん(映画監督)、小山内美江子さん(脚本家)、黒木和雄さん(映画監督)、神山征二郎さん(映画監督)、高畑勲さん(アニメーション映画監督)、高村倉太郎さん(日本映画撮影監督協会名誉会長)、羽田澄子さん(記録映画作家)、降旗康男さん(映画監督)、堀北昌子さん(日本映画・テレビスクリプター協会理事長)、山内久さん(脚本家・日本シナリオ作家協会理事長)、山田和夫さん(日本映画復興会議代表委員)、山田洋次さん(映画監督)という、日本映画界を代表するそうそうたるメンバー12人が「映画人九条の会」の結成呼びかけ人になってくださいました。

 この12名による呼びかけ文が、10月末までに約3,200名の映画人に発送されました。現在、300通を超える参加表明が届いています。呼びかけ文は以下の通りです。

映画人九条の会・結成と参加の呼びかけ

 日本国憲法第9条を改悪し、日本を「戦争のできる国」に変えようとする策動が強まっていますが、去る6月10日、日本を代表する9人の知識人(井上ひさし、梅原 猛、大江健三郎、奥平康弘、小田 実、加藤周一、澤地久枝、鶴見俊輔、三木睦子)が「九条の会」をつくり、9条改憲に断固ノーの姿勢を示す「九条の会・アピール」を発表、全国民に賛同と連帯を呼びかけました。

 私たち平和を愛する日本の映画人、映画愛好者は、「九条の会」の高く掲げた理念と呼びかけに心から賛同し、「映画人九条の会」を結成することにしました。

 私たち「映画人九条の会」は「九条の会」と連帯し、「九条の会・アピール」を広く映画人、映画愛好者に訴え、賛同者を集めます。

 「映画人九条の会」は、社会的な見方、政治や宗教についての見解、あるいは文化・芸術についての価値観など、相違点と多様性を越えて、日本国憲法第9条を守るという、この一点ですべての映画人、映画愛好者に参加と共同をお願いします。

 また「映画人九条の会」は、憲法改悪阻止に向けてさまざまな行動を企画し、さまざまな分野の運動と交流をはかりつつ、映画人、映画愛好家に憲法第9条を守る運動を広げていきます。

 「映画人九条の会」の事務局は映演労連(旧・映演総連)に置き、運営にあたっては、呼びかけ人や賛同者、日本映画復興会議、映演労連、映画の自由と真実ネットなどによる運営委員会を置きます。

 「映画人九条の会」の財政は当面、参加者、参加団体からの任意のカンパなどによって賄います。

 映画を愛し、平和を愛するすべての映画人、映画愛好者の皆さん、ぜひ「映画人九条の会」にご参加ください。

 2004年10月20日

映画人九条の会・結成呼びかけ人

11・24映画人九条の会結成集会

憲法9条を奪われたら映画はどうなる!? 戦中、海軍省が作らせた長編“傑作”アニメ「桃太郎海の神兵」の悲しみ

「桃太郎 海の神兵」

 結成集会は「憲法9条を奪われたら映画はどうなる!?」をテーマに、戦中、海軍省が作らせた国策映画「桃太郎海の神兵」(74分)を上映します。

 この映画は、日本初の長編アニメーションであり、「傑作」と言われていますが、その“傑作”アニメ「桃太郎海の神兵」上映のあと、アニメーション映画監督の高畑勲さんが「アニメと戦争」をテーマに講演します。

 映画を愛し、平和を愛するすべての映画人、映画愛好者の皆さん、ぜひ「11・24映画人九条の会結成集会」にご参加ください。そして憲法9条が奪われたらどうなるのかを、みんなで考えましょう。

プログラム
アニメ「桃太郎海の神兵」上映
製作: 松竹動画研究所 監督: 瀬尾光世 74分
講演: 「アニメと戦争」
高畑 勲(アニメーション映画監督)
日時
11月24日(水)18:45〜20:40
場所
文京区民センター3A
文京区本郷4-15-14 TEL 03-3814-6731
地下鉄丸の内線: 南北線・後楽園駅徒歩5分
都営大江戸線: 三田線・春日駅徒歩1分
参加費
700円

皆様もぜひ「映画人九条の会」にご参加ください。

 氏名、住所、電話番号、メールアドレス、発表時の肩書き、メッセージなどを書いて、映画人九条の会・事務局にお送りください。

映画人九条の会事務局
〒113-0033 東京都文京区本郷2-12-9 グランディールお茶の水301号 映演労連内
TEL 03-5689-3970 FAX 03-5689-9585
Eメール: webmaster@ei-en.net
URI: 映画人九条の会のページ

*映画人九条の会は皆様のカンパで運営します。カンパ等の振り込みは次の口座にお願いします。

郵便振替口座
本郷一郵便局
口座番号: 00140−9−278825
口座名: 映画人九条の会

横浜日劇、関内アカデミーなどを経営する中央興業が、組合員全員解雇を狙った偽装廃業!

 中央興業有限会社は、横浜日劇、シネマジャック&ベティ、関内MGA(関内アカデミー)、ヨコハマ・シネマ・ソサエティ、シブヤ・シネマ・ソサエティなどの映画館を経営してきた興業会社です。これらの映画館は、横浜などの映画ファンに長く親しまれてきました。 しかし3年前に福寿誠氏が社長に就任して以来、専横的な経営が行われ、残業代はいっさい支払われず、ときには最低賃金をも下回る低賃金が押し付けられ、一方的な懲罰は乱発され、本人の同意のない賃金ダウン、一方的なランクの見直しなど数々の労働基準法違反、不当労働行為が繰り広げられ、従業員は劣悪な労働条件と専制的経営への服従を強要され続けてきました。

 長い間労働組合(映演労連中央興業労組)との団体交渉を拒否してきた福寿社長は、ようやく10月20日に団体交渉に姿を現しましたが、その交渉席上で突然、「中央興業を廃業する」「関内MGAは来年1月20日前後に閉鎖するので、関内MGAの従業員は暫時全員解雇する」と一方的に宣言し、あわせて中央興業労組の委員長、副委員長、財政部長など組合員4名を解雇してきたのです。

 「中央興業を廃業する」と言いながら、実は横浜日劇とシネマジャック&ベティは「有限会社シティズンシネマ」に、シブヤ・シネマ・ソサエティは「有限会社ワイワイシネマ」にこっそりと営業譲渡していました。「シティズンシネマ」の浅賀社長は中央興業の劇場支配人、「ワイワイシネマ」の中島社長は中央興業の現役の執行役員です。組合員の大半が配転させられていた関内MGAだけが来年1月に閉鎖になり、「全員を解雇する」というのです。

 これは、組合排除を目的とした悪質きわまる偽装廃業であることは、誰の目にも明らかです。中央興業には退職金制度すらなく、従業員は丸裸で解雇されるのです。働くものの生活と人権を無視し、労働組合の破壊を狙うこのような非道な行為は、映画業界全体のモラルをも破壊する破廉恥な行為であり、映画人の風上にもおけません。

 映演労連と神奈川労連、横浜地区労などを中心に「中央興業闘争を支援する会」を組織し、闘いを開始していますが、映画館で働くものの生活と権利をまもるために、市民に親しまれてきた映画館を守るために、皆さんもぜひご支援ください。

抗議先
中央興業有限会社代表取締役 福寿誠
FAX 03-3496-2353

これが韓国初の日本映画祭で上映される作品!?

 韓国で今年1月、日本映画がほぼ全面解禁となったのを受けて、文化庁は韓国・ソウルで11月11日から24日まで日本映画祭「愛と青春1965-1998」を開催し、韓国で未公開のものを中心に46本の映画を上映すると発表しました。それが以下の作品です。

作品名 監督 製作年
あこがれ 恩地日出夫 1966年
なつかしい風来坊 山田洋次 1966年
めぐりあい 恩地日出夫 1968年
兄貴の恋人 森谷司郎 1968年
街に泉があった 浅野正雄 1968年
喜劇一発大必勝 山田洋次 1969年
俺たちの荒野 出目昌伸 1969年
やくざ絶唱 増村保造 1970年
女子学園悪い遊び 江崎実生 1970年
高校生心中純愛 帶盛迪彦 1971年
喜劇女は男のふるさとヨ 森崎東 1971年
遊び 増村保造 1971年
父ちゃんのポーが聞える 石田勝心 1971年
制服の胸のここには 渡辺邦彦 1972年
学生妻しのび泣き 加藤彰 1972年
涙のあとから微笑みが 市村秦一 1974年
新幹線大爆破 佐藤純彌 1975年
爆発!暴走遊戯 石井輝男 1976年
さらば夏の光よ 山根成之 1976年
突然、嵐のように 山根成之 1977年
新宿乱れ街 いくまで待って 曾根中生 1977年
さすらいの恋人眩暈 小沼勝 1978年
桃尻娘<ピンク・ヒップ・ガール> 小原宏裕 1978年
帰らざる日々 藤田敏八 1978年
ホワイト・ラブ 小谷承靖 1979年
神様のくれた赤ん坊 前田陽一 1979年
狂った果実 根岸吉太郎 1981年
俺っちのウエディング 根岸吉太郎 1983年
時をかける少女 大林宣彦 1983年
みゆき 井筒和幸 1983年
コータローまかりとおる! 鈴木則文 1984年
恋人たちの時刻 澤井信一郎 1987年
ウェルター 村上修 1987年
私をスキーに連れてって 馬場康夫 1987年
ラブ・ストーリーを君に 澤井信一郎 1988年
SO WHAT 山川直人 1988年
スキンレスナイト 望月六郎 1990年
海鳴り 佐野和宏 1991年
湾岸バッド・ボーイ・ブルー 富岡忠文 1992年
トカレフ 阪本順治 1994年
800 TWO LAP RUNNERS 廣木隆一 1994年
愛の新世界 高橋伴明 1994年
いちご同盟 鹿島勤 1997年
がんばっていきまっしょい 磯村一路 1998年
チルソクの夏 佐々部清 2003年
ヴァイブレータ 廣木隆一 2003年

 これを見て、あなたはどう思いますか。これを選んだのは、文化庁の寺脇研・文化部長です。11月12日号の週刊朝日は、「小津なし、黒澤なし、ポルノあり、「文化庁がソウルで上映する邦画の『オタク度』」と揶揄しています。

【情報コーナー】

映演総連が名称を変更、「映演労連」に

 映演総連は10月18日に行われた第53回大会で、名称を映演労連(映画演劇労働組合連合会)に改めました。組織の実態にあわせることと、産業別労働組合としての結束強化のためだそうです。事務所、電話番号などは変わりません。

新潟県中越地震の被災地に支援を

 新潟県中越地方を襲った地震は、甚大な被害をもたらしました。神山征二郎監督のデビュー作「鯉のいる村」の舞台となった山古志村などは、壊滅的な被害を蒙りました。各団体が被災地支援の活動を展開していますが、映演総連は全労連の口座に支援カンパを入れています。

中越地震カンパ振込先
郵便振替: 00170−3−426272
口座名: 全国労働組合総連合(振込用紙の「通信欄」に「中越地震カンパ」と記入のこと)

 また現地では、ボランティア、救援物資も求めています。「中越地震救援・復興被災地労働者センター」にご連絡ください。

中越地震救援・復興被災地労働者センター
電話・FAX/0258-37-8610

編集後記

 「映画人九条の会」の準備のためなどで。前号から2ヶ月間も開いてしまいました。申し訳ありません。

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